更紗(さらさ)

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日本の着物や帯には「更紗柄」と呼ばれる物がありますが、これは、東南アジア風の文様柄を指しており、明確な定義は定まっていません。

16世紀頃、外国から文様柄を染めた布が渡ってきましたが、その柄はそれまでの日本にはない物で、当時の人々にとって大変新鮮で珍重されました。
これが更紗と呼ばれていたようですが、その後、日本人が更紗を真似て異国風の文様柄を染めるようになると独自に進化し始め、「日本で生まれた異国風の文様の染め物」といった物になります。

このような日本生まれの更紗を特に区別する場合、和更紗という言葉を使います。
本来の更紗の産地では木綿が多く使われており、日本でもそれにならって当初は木綿を使っていたようですが、大正から昭和にかけて絹にも更紗文様が描かれるようになり、着物の柄として一般的になりました。

よく知られている和更紗には、鍋島更紗、江戸更紗、京更紗などがあり、多くは型紙を使った型染めの手法で作られています。

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