大島紬

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大島紬とは、奄美大島を中心に作られている絹織物です。
一般的に大島紬と呼ばれますが、伝統工芸品としての正式名称は「本場大島紬」となります。

大島紬の発祥の地は、名前のとおり奄美大島で、奄美大島は鹿児島からさらに南にあります。
大島紬の産地には、奄美大島だけでなく鹿児島と宮崎も含まれていますが、これは、第二次世界大戦中に奄美大島の島民が鹿児島と宮崎に疎開し、この時に技術が伝わったためです。

通常、紬は紬糸から織られますが、現在の大島紬は練糸(ねりいと)で織られているという特徴があります。
紬糸は、生糸を引き出せない屑繭を精錬して紡ぎ出した糸で、全体の太さが均一ではなく、途中に節ができます。
練糸は、繭から引き出した生糸を精練して作った糸で、後染めの着物で一般的に使われている糸です。

昔の大島紬は紬糸を使っていましたが、絣模様を緻密な物に進化させていくうちに、太さが一定でない紬糸では不都合が出るようになったため、大正時代から練糸が使われるようになりました。
厳密な意味では紬でなくなりましたが、大島紬という名前は変わっていません。

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