陣羽織

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陣羽織とは、武士が鎧の上に着ていた上着のことです。

元々は、鎧が軽量化されたことで防寒、防雨のための上着が必要になり、その必要性から生まれたのが陣羽織だとされています。
その後、所属を明らかにしたり、自分たちの活躍を目立たせたいなどの理由から、陣羽織に派手な装飾を施す人々も現れました。

陣羽織が生まれたのは室町時代の中頃と言われており、一方、現在の羽織に似た形状の上着はそれより前の鎌倉時代からあったとされているため、初期の陣羽織は羽織と同様に袖があったと考えられます。
しかし、戦う際には袖がない方が動きやすいために袖を外し、さらに腰に差した刀が邪魔にならないよう背中の裾を開き、やがてこの形が主流となりました。

現在では祭りや七五三の衣装に使われたり、端午の節句に飾る人形に着せたりする程度ですが、これらで使う陣羽織はほとんどが袖なしです。
これは、時代が新しくなるに従って袖なしの陣羽織が主流になり、陣羽織と言えば袖なしというイメージが定着したためと考えられます。

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