巫女装束は、白衣(びゃくえ/はくい)と緋袴(ひばかま)で構成され、足元は白足袋と草履、髪は上げずに後ろで一つに束ねるのが一般的です。
神社によって多少の違いはありますが、大きくは変わりません。
白衣は「白の小袖」と説明されますが、簡単に言えば丈が短い白い着物です。
着るときには衣紋を抜かず、衿も深く合わせます。
緋袴は「緋色の袴」という意味で、緋色とは赤色の一種です。
生活しやすい行灯袴が一般的ですが、神楽舞を踊る時には、足さばきが良いように馬乗袴を履くこともあります。
下に帯を締めないので、後ろ側にあまり膨らみができないのが特徴です。
正式な場所では、この上に千早(ちはや)と呼ばれる上着を羽織ります。
似た物に水干(すいかん)があり、大ざっぱに言えば、千早は前中心が開いていて水干は開いていません。
現在の巫女が着る物は千早ということになっていますが、以前は水干も使われていたため、衣装としてデザインする場合に水干を合わせても間違いではありません。