黄八丈

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黄八丈は、一般的には八丈島で織られている絹織物のうち黄色地の物を言います。
八丈島の絹織物には黒い黒八丈、茶色の鳶八丈もありますが、最も知られている物が黄八丈です。

黄八丈の「八丈」は「八丈絹」の意味で、八丈(約24メートル)の長さに織られた絹織物を指します。
つまり、八丈島の物でなくても黄色い八丈絹は黄八丈と呼んで差し支えないので、八丈島の物は特に「本場黄八丈」と言って区別します。
なお、八丈島は「八丈絹の産地である島」という意味で名付けられたのではないかと推測されています。

黄八丈の黄色は八丈刈安という植物を使って出しますが、八丈島以外で黄色の染め物に使われる刈安とは別の植物で、コブナグサとも呼ばれます。
室町時代の頃から献上品や租税として幕府に納められており、江戸時代の初期には大奥や大名家だけが手にできたとされています。
その後、江戸時代の後期になると庶民が着用することも許されるようになり、一気に流行して広まったと言われています。

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