足袋

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現在、着物を着るときには当たり前のように足袋を履いていますが、実は、足袋の歴史はそれほど古くありません。

足袋は洋装用の靴下類と異なり、伸縮性のあまりない生地で作られているため、足首部分が開いていて、これを「こはぜ」という金具で留めます。
「こはぜ」は、袋物の留め具などとして江戸時代には使われていたようですが、足袋に使われるようになったのは江戸時代の後期からではないかと言われています。
それまでは、足袋の履き口は紐で留めていたようです。

足袋の原型とされているのは平安時代の「しとうず」という物で、正装の際に靴擦れを防ぐために履いていました。
一方庶民は、狩りに行く時などに足を保護する必要があったため、革で足袋に似た形状の履物を作って履いていました。
室町時代以降、武家が「しとうず」ではなく革の足袋を履くようになり、以後江戸時代まで、足袋は革で作る物でした。

江戸時代に入ると革が不足するようになり(不足した理由には諸説あります)、足袋に木綿が使われるようになります。
これ以降、たとえば正式な場所では白い足袋を履くなどのしきたりが生まれ、定着しました。

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