白拍子とは、平安時代の終わりから鎌倉時代に始まったとされる舞の一種で、この舞を踊る人のことも白拍子と呼びます。
有名な白拍子として静御前という人物がおり、時代劇の中でしばしば取り上げられています。
白拍子は、元々は宗教的な踊りであり、神に捧げる舞であったと考えられています。
当時の白拍子のほとんどは遊女だったという説がありますが、神に仕える巫女と発祥は同じだと考えられています。
そのためか、資料に残されている白拍子の服装を見ると、現在の巫女装束と似ている点が多くあります。
ただし、白拍子は原則として男性の格好をして舞います。
この頃の男性の服装である水干を着て、烏帽子(えぼし)をかぶっているのが特徴で、多くの場合は刀も持っています。
白拍子の流れを汲む歌曲や舞は、現在でも伝統芸能の一つとして受け継がれており、趣味として楽しんでいる人もいます。
また、白拍子の衣裳自体も人気のあるデザインなので、「白拍子」という言葉があまり一般的ではないにもかかわらず、衣裳を目にする機会は意外に多くあります。