小袖

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小袖とは、現在の着物の原型となった衣類とされていますが、時代によって形状が変わっており、現在の着物も広い意味の小袖に含まれます。
小袖の定義としては、日本の古来からの衣類のうち、袖口の開き方が小さく、前を打ち合わせて着る物を指します。

原型は3世紀に中国から伝わった服ですが、小袖という衣服の形が定まったのは平安時代とされています。
平安時代には重ね着の習慣が広まっており、小袖は下着の扱いでした。

やがて重ね着が簡略されるようになると、小袖が表から見えるようになります。
平安時代の終わり頃には既に庶民の普通の服が小袖になり、鎌倉時代には武士階級でも小袖が一番表になるような着方をするようになりました。
その後、少しずつ形を変えていった小袖は、江戸時代の後期には現在の着物とほとんど同じ形になったのです。

現在の着物を小袖と呼ばないのは、袖が大きくなって「小袖」という名前になじまなくなったからだと言われています。
現在では、小袖と言うと、古い時代の着物を指すことが多いようです。
また、これとは全く別の意味で、綿を入れた絹の着物も小袖と言います。

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