紅型は、沖縄地方を代表する染物です。
名前からは「赤い型染め」がイメージされますが、「紅」は「色」のことで、「型」は「模様」のことです。
つまり、多色使いの模様を指して「紅型」と名付けられました。
「びんがた」と呼ばれるようになったのは明治時代、「紅型」と表記されるようになったのは大正時代からと言われていますが、紅型が作られるようになったのは14世紀頃で、現在とほぼ同等の技術が確立されたのは1700年代ではないかと言われています。
生地の上に型紙を置き、色を付けない部分に防染糊を置きます。
その後、明るい色から暗い色の順に色付けをしていきますが、色を付けるたびに「隈取り」というぼかしを入れる作業を行います。
このぼかしから紅型特有の色使いが生まれるのです。
沖縄地方はそれ以外の地方と気候や文化が大きく異なっていたため、柄の選び方や使う染料も異なっていました。
他地域との交流が増えるに従い、友禅染めなどの影響も受けるようになりましたが、独特の雰囲気を持っていることは現在まで変わっていません。