裄が短い場合は、衣紋を多めに抜くと意外に伸びます。
なお、着物の袖は洋服よりも短く、手首が出るくらいでちょうどいい長さです。
丈が短すぎる場合は、細めの腰紐を使い、締める位置をできるだけ低くしてみます。
腰骨の上を通るくらいでおはしょりが出せるようなら、この位置で着るとよいでしょう。
この状態で腰紐が見えてしまうようでしたら、おはしょりを出さない「対丈」(ついたけ)で着る方法もあります。
正式な着方ではありませんが、サイズが小さいことの多いアンティーク着物の愛好者の間ではよくある着方です。
身幅が足りない場合は、上前(左側の身頃)が体の前で左右均等になるように合わせて、下前(右側の身頃)をできるだけ巻き込みます。
左の脇縫いと上前の端が前に来てしまいますが、構いません。
なお、上前と下前が少なくとも20センチくらいは重なっていないと、前がはだけてしまいます。これより短い場合は寸法直しを頼んだ方がよいでしょう。