着物を着るときには「衣紋を抜く」のですが、きちんと抜けていないと「衣紋が詰まっている」と言われます。
着付けのときには十分に衣紋が抜けていても、着物の重みなどで次第に衣紋が首の方にずれてきて、衣紋が詰まることがあります。
こうなると、余った衿周りが横や前でだぶついて、全体的に形が崩れてしまいます。
衣紋が詰まることを防ぐには、襦袢を着る段階で注意をします。
着物を着た状態をイメージして、襦袢の衿が正しく抜ける位置まで襦袢の後ろを引っ張ってから、伊達締めで押さえます。
また、衣紋抜きと呼ばれる細長い布を衿の後ろ部分に縫い付けておくと便利です。
それでも衣紋が詰まってしまった場合、着物だけを引っ張っても綺麗に直らず、またすぐに詰まってきてしまうと思います。
トイレなど人目のない所に行き、思い切って着物の裾を上げ、襦袢の後ろを引っ張ってみてください。
衣紋抜きを付けているなら、衣紋抜きを引っ張れば大丈夫です。
襦袢の衿が整えば、着物の衿もそれに沿って整います。
最後に、半衿の出具合を整えましょう。