紅絹(もみ)

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紅絹とは、赤い絹の生地の一種です。
本来は、平織りの絹の生地をウコンで染めてから、さらに紅花で染めた物を言い、非常に鮮やかな赤色が特徴です。
ウコンも紅花も薬草であるためか、健康に良いという言い伝えがあり、女性の着物の裏地や襦袢によく使われてきました。

しかし、紅絹は色移りが激しいという欠点があります。
裏地から着物の表地に色が染み出したり、襦袢から着物の裏地に色が移ることがよくありました。
さらに、価格や手間の問題から天然染料があまり使われなくなったこともあり、本来の意味での紅絹は、現在ほとんど生産されていません。

現在作られている紅絹は、化学染料で色を再現した物です。
色移りの心配がなく扱いは楽ですが、本来の紅絹を知っている人が見ると、やはり若干の違いはあります。

新しく作られることはほとんどありませんが、古い着物の一部として、本来の紅絹はまだ流通しています。
知らずに手荒な扱いをすると色が移ってしまいますので、鮮やかな赤の裏地や襦袢を見つけたら、念のため詳しい人に見てもらうと安心です。

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