襦袢は着物の下に着る一種の下着ですが、着物姿の土台になる重要な存在です。
礼装用には白の襦袢を使うのが習慣ですが、それ以外には特に決まりはありません。
襦袢の本来の役割は、着物に汗などの汚れが付かないようにすることです。
そのため、着物の大きさにできるだけ近く、はみ出さないギリギリの大きさであることが求められます。
標準サイズで作られている既製品や、自分のサイズで仕立てられている着物だけを着ている人であれば、1着の襦袢を使い回せます。
しかし、貰った着物やリサイクル品を着る人の場合、着ようとする着物の袖幅や袖丈に合わせて襦袢を選ばなくてはなりません。
この問題を解決するために、最近では、襦袢の袖を簡単に付け替えられるようにした物が出回っています。
襦袢のもう一つの役割は、衿周りの形を整えて維持することです。
そのために半衿を付け、衿芯を通します。
襦袢の素材としては、昔は絹が一般的でしたが、今では洗濯しやすいように、身頃に木綿、裾と袖にポリエステルを使った物が主流です。