7月は薄物の季節です。
薄物とは、透け感のある着物のことで、絹のほかに麻も使われます。
しかし今では、薄物を用意しているのは、着付けの先生や茶道の先生など、一年中着物を着る職業の人くらいになってしまいました。
一般には、より扱いやすい浴衣を着る人がほとんどです。
もともと浴衣は入浴時に着る物であり、浴衣を着て出歩くなど言語道断であると言われた時期もありましたが、現在の浴衣は、そのような物とは完全に異なる物です。
外出着としての浴衣は、簡単に言えば木綿素材の薄物です。
木綿なので簡単に水洗いできるため、汗をかく夏には最適な着物です。
なお、浴衣は「襦袢を着ない」ことが特徴なのですが、外出着として着るときには、半襟を見せ、足袋を履き、着物として着るのが通例です。
帯も、薄い浴衣帯ではなく、夏用の名古屋帯か、しっかりとした半幅帯を使います。
浴衣は自由度の高い着物ですが、外出着として着る場合は、伝統的な朝顔や金魚などの柄を選んだ方がよいでしょう。
あまり奇抜な柄は、下品に見られることがあるので注意が必要です。