西陣織は日本を代表する帯の名称ですが、特別に決まった織り方を指す言葉ではなく、京都の西陣と呼ばれる地域で作られた織物の総称です。
その中には唐織、綴織などが含まれていますが、共通しているのは先染めの織物であることです。
実は、京都府内に西陣という地名はなく、京都の北西部に位置する約3平方キロメートルのエリアのことを西陣と呼んでおり、ここに西陣織関係の職人、業者が集まっています。
西陣で織物が盛んに行われるようになったのは平安時代より昔だとされていますが、平安時代に宮廷が織り手を西陣に集めて織物を作らせたことがきっかけで、この地が織物の町になったと伝えられています。
明治時代に外国からジャガード機が伝わり、これを使うことで西陣織も量産できるようになりました。
それまでは、空引機(そらびきばた)と呼ばれる大きな織機を使い、二人がかりで織っていたそうです。
現在、西陣ではコンピューターも活用して、新しいデザインの織物を精力的に生産しています。