綸子(りんず)

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綸子は、精錬されていない絹糸(生糸)を使い、繻子織りで作られた絹織物です。
繻子織りとは、経糸と緯糸を細かく交差させず、間を置いて交差させる織り方で、柔らかく光沢があるのが特徴です。
その一方で耐久性は低く、物の角に引っかけるなどして糸が引っ張られると、簡単に引き攣れてしまいます。
洋服の生地として使われるサテンが繻子織りの代表例です。

着物の生地としてもよく使われますが、帯揚げや長襦袢の素材としても人気があります。
繻子織りは模様を浮き立たせるのに適した織り方なので、綸子の多くには模様が織り込まれています。この模様を地紋と呼びます。
地紋の有無で区別したいときは、それぞれ紋綸子、無地綸子と呼びます。

繻子織りであることが特徴なので、糸の撚り方などは様々です。
よく、滑らかな着物生地が綸子、凹凸がある生地が縮緬と言われますが、縮緬は糸に特徴があるので本来は対比される関係にはありません。
縮緬の糸で綸子の織り方をした綸子縮緬という物もあります。

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