注染(ちゅうせん)

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注染は、布を染める方法の一つで、明治時代の末に生まれました。
代表的な産地は静岡の浜松で、現在は手ぬぐいや浴衣に広く使われています。

生地の上に1メートルほどの長さの型紙を乗せ、染めない部分に防染糊を置きます。
作業が終わると布を折り返し、次の1メートルの柄がピッタリと合うように揃えて、再度型紙を乗せて防染糊を置きます。
これを何度も繰り返し、24枚から48枚重なった状態にしてから、一番上に防染糊で色ごとの仕切りを作ります。

仕切りの中に染料を注ぎ、布の下からポンプで染料を吸い込むと、重なった布すべてに同じ模様が入ります。
染まったら、糊と余分な染料を洗い流して完成です。

このように染めるため、注染は裏も表も同じように染まり、折り返した部分で柄を継いだようになります。
てぬぐいの場合、折り返した部分で切ってしまうため目立ちませんが、浴衣の場合はよく見るとわかります。
不良品ではないかと心配する人もいるのですが、これは注染の特徴なので安心してください。

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