着物をしまう時に、大きな紙に包んでタンスに入れますが、この紙のことを「たとう紙」と言います。
たとう紙は和紙でできており、通気性が良く、着物から余分な湿気を吸って放出するのでカビを防ぐとされています。
同じ紙でも、和紙以外の紙は通気性が悪く水分を貯めやすいので、着物を包むのには向きません。
一方で、たとう紙に包むと逆に虫が付きやすくなるという説もあり、湿度の調整に優れた桐のタンスにしまうのであれば、たとう紙に包まない方が良いと主張する人もいます。
とはいえ、出し入れする時のことを考えると、たとう紙に包んだ方が扱いやすいでしょう。
一般的に、新しく着物を購入したり洗濯や加工に出したりすると、着物が新しいたとう紙に入れられて届けられます。
このたとう紙を使えば、とりあえず用は足ります。
なお、着物の型崩れを防ぐために厚紙が入れられていることもありますが、これは和紙ではなく水分を吸いやすい紙なので、すぐに抜いてください。カビの原因になります。