古代の着物

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日本の歴史に関する最も古い資料は3世紀末に書かれた「魏志倭人伝」ですが、これによると、当時の日本の男性は布を体に巻き付け、女性は袖無しの貫頭衣を着ていたとされています。

日本では伝統的に布は一人で織る物で、布幅はすべて織り手の肩幅より狭くなっています。
当時の布がこれよりも幅広だったとは考えにくいので、当時も幅の狭い布を使っていたと推定されます。
この布幅では、布に穴を開けて頭を通す形の貫頭衣は作れませんから、二枚の布を縫い合わせ、頭を通す穴だけ縫い残すようにして作られていたと考えられます。
また、初期の貫頭衣は、脇を縫わず、腰に縄を巻いて留めていたとされています。

その後、防寒と防護の効果を高めるために脇を縫い、筒状に縫った袖を付けるようになりますが、そうすると貫頭衣のままでは着脱が難しくなります。
そこで前を縫うのをやめ、足し布をして打ち合わせるようにしたのではないかと考えられています。

この形が、後の着物の原型となったと言われています。

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